心療の達人Dr.山本晴義の心身医学とメンタルヘルスシリーズ①幻の東北大学方式 絶食療法 驚異の自然治癒力

対象者

・医師, 医学生

概要

こちらの勉強会は、2022/12/01に開催した勉強会の再配信です。 洋の東西を問わず，古代より「断食」という儀式がある。 断食により，人々は，マンネリ化した日常生活からの脱却，克己，自己洞察，自己超越などを体験し，これは修行法として広まり，また不治と思われていた難治の病が治ったという経験から，民間療法として支持されていた歴史がある。 この断食の効果は，近代医学の見地から，生理学的に，心理学的に研究され，身体から心に働きかける有力な「身心療法」として確立されたのが「絶食療法」である。 心身医学の分野で，標準化されているのは，「東北大学方式絶食療法」と呼ばれるもので，①10日間の絶食期と5日間の復食期からなり，②個室で面会謝絶とし，娯楽物などを禁止した社会的隔離状態に置かれ，③点滴実施などの特徴がある．絶食療法は，その適応と禁忌をわきまえ，十分な動機づけと心身両面の診察・管理のもとで行えば，安全かつ効果的な治療法といえる。 特に，他の治療法で行き詰まった場合には，絶食による精神的退行や被暗示性亢進などの要因が有利に働いて，患者・医師関係の改善がみられ，固着した病的な条件付けが打破される。 1980年に日本絶食療法研究会が発足し，5年後に日本絶食療法学会と改称し，国の内外への本法の普及が図られ，保険点数にも掲載された。 1995年調査の「絶食療法を受けられる医療機関名一覧」には，39施設が載っていたが，現在は激減し，学会が休会しているのは，きわめて残念である。 伝承したい心身医療は，「絶食療法」の復活である。 勉強会の幅：各論

受講形式

・オンライン開催 ・講師への質疑応答のお時間はございません。